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お財布の製作、販売を仕事にして十年以上経ちますが、以前よりも財布とコインケースを分けてもつスタイルの方が増えてきたように感じます。

特に、最近女性のお客様でお財布とコインケースを分けて持つ方が増えているような…

接客をしている時にも、「分けて持つのどうですか?」という質問をよくいただくので、今回は、財布とコインケースを分けて持ちはじめて12年、かつ新作サンプル使用のため、時々小銭入れ付きの財布も使う私が考える「財布」と「コインケース」を分けて持つメリットとデメリットを整理してみました。

*「小銭入れ」と「コインケース」は全く同じ意味ですが、財布に付いている小銭入れと、単体で使うものとを区別するため、この記事中では、財布に付いているものを「小銭入れ」、単体で使うものを「コインケース」と表記しています。

目次

そもそもなぜコインケースを分けて持とうと思ったのか

本題に入る前に、そもそもなぜコインケースを分けて持つスタイルに変えたのか、今どちらにするか悩んでいる方には参考になるかもしれないので、当時(12年前)のことを思い出してみました。

自転車通勤でポケットが破れて…

もともと小銭入れ付きの財布から、分けて持つ形にを変えたきっかけは、自転車通勤でした。
昔から財布はお尻のポケットが定位置の私。
この頃、自転車で長距離通勤するようになり、その途端に持っていたズボンのポケットが次々と破れてしまったのです。
乗車姿勢が前傾姿勢の自転車だったこともあり、財布の厚みによりポケット部分に負荷がかかっていました。
そこで、より厚みのない小銭入れなしの財布を検討しはじめました。

カードや電子マネーでの決済が増えてきた

ちょうどこの頃、交通系ICカードでの支払いも出来るところが増えてきて、小銭入れがついてない財布でも支払いが済むようになってきました。

見た目がスマート

シンプルに、分けて持つ人を見て「かっこよく見えた」というのも替えた理由です。
この辺の感じ方は人それぞれだと思いますが、大人っぽく見えるというのはあるのかなと思います。

TSUKIKUSAのコインケース3選

分けて持つメリット

それでは、財布とコインケースを分けて持つことにはどうようなメリットがあるか、考えてみます。

それぞれがスマートに収まる

財布、コインケース、それぞれが薄く、スマートに収まります。
多くの財布は、小銭入れが左右どちらかに付いた形になりますが、どうしても小銭入れ部分は厚みも出ますし、小銭の重さでたわむので、型崩れにつながります。
小銭入れがない財布だと左右均等の構造に出来るので、綺麗なシルエットを保って使えます。
コインケースも、構造にもよりますが厚みを抑えたつくりのものが多くあります。

お金を大切に扱える

上記の内容とも関係しますが、お札、カード、コインとそれぞれがスマートに収まることで、お財布の中を整理しやすく、ぐちゃぐちゃにならないので、紙幣やコインそのものも綺麗に持ちやすくなります。
「お札を折りたくない」「お金を大切に扱いたい」という方は多いと思いますが、財布とコインケースを分けることで、より丁寧な取り扱いが出来るようになります。

コインのみの使用がしやすい

コンビニや自販機など、ちょっとした買い物でコインのみを使用する場合はコインケースがあると大変便利です。
特に鞄に財布を入れて持ち歩く方は、ちょっとした買い物の際にもいちいち鞄から取り出すのは面倒ではないでしょうか。
コインケースであれば、ズボンやコートのポケット、鞄の外側のポケットなどに入れてもかさばらないので、取り出しやすく、スムーズにお買い物ができます。
また、小銭入れ付きの財布だと小銭による厚みが出やすいのでお釣りを少しでも減らそうとしがちですが、コインケース単体だとそこまで極端に分厚くならないので、お釣りが多い時の焦りもありません。

壊れにくく、修理しやすいので長く使える

作り手目線から見ても、どうしても財布の小銭入れ周りは、パーツを立体的に組んだり、ホックやファスナーを取り付けたりと工程も複雑な部分で、さらに負荷がかかりやすいため、破損の起きやすい箇所です。
コインケース単体で作った方が、構造をシンプルに出来るので、壊れにくくすることが出来ます。
また、破損が起きた際の修理のことを考えても、財布に付いた小銭入れだと、小銭入れ部分の修理のために財布を解体しないといけなかったり、部分的な修理でも工程が増えてしまい、修理に手間と時間がかかってしまいます。
結果的に財布とコインケースを分けて持った方が長く使うことが出来ます。

スーツの時や、アウトドアシーンなどで便利

スーツを着用する時は、ポケットに入れた際に厚みが出るとシルエットが崩れて悪目立ちするので、財布とコインケースを分けて持って、それぞれの厚みを抑えることが有効です。
実際、接客の場面ではスーツを着こなしたビジネスマンのお客様は、小銭入れのない長財布(札入れ・束入れ)やマネークリップなどを、ジャケットの内ポケットに入れて使用されている方が多い印象があります。
また、アウトドアシーンでは少しでも荷物を減らしたいので、コインケースにカードポケットが付いたものなど、必要最低限のカードや身分証とお札を入れられるコインケースが大変便利です。

リスクの分散

財布とコインケースを分けて持つことで、万が一どちらか紛失した場合のリスクを軽減することが出来ます。

TSUKIKUSAの”小銭入れのない”財布3選

分けて持つデメリット

一方、分けて持つことのデメリットも当然あります。

お会計時に両方出すのが手間

これは実際に財布とコインケースを分けて使っていると、感じることの多いデメリットです。
支払い額が出た時にまずコインケースを出して、小銭が足りず、今度は財布を出してお札で支払い、でも端数分はコインケースから出して、
更に返ってきたお釣りも、お札は財布に入れて、それを片付けてから小銭はコインケースに入れて・・・と何度も財布〜コインケースを往復することになるので、レジが混んでいる場合などは焦ってしまいます。

コインケースをなくしがち

接客をしている際によく聞くのがこの「失くしそう」という声です。
特にプレゼントでお探しのお客様にコインケースをご提案すると、なかなかの確率で「飲みに行って、失くしそう」との返事が返ってきます。
ご自身で「失くしそう」と思う方は、何かしらの対策が必要かもしれません。
ちなみに私は、コインケースを必ず同じポケットの位置に入れるという対策をしています。
そうしていると、コインケースがそこにない状態に違和感が出てくるので、万一入っていないとすぐに気付くことができます。

重ねて入れると分厚い

持ち方にはよりますが、財布とコインケースを重ねて同じポケットに入れる場合は、やはり小銭入れ付きの財布と比べても分厚くなります。

TSUKIKUSAの”小銭入れ付き”財布3選

実際に分けて使ってみて

実際に分けて使ってみて、私自身はそのそれぞれの薄さに慣れたことで、逆に小銭入れ付きの財布がすごく分厚く感じられるようになり、財布とコインケース別持ち派となりました。
今はコンパクトな二つ折り財布(小銭入れなし)と、小さくて薄いコインケースの二個持ちが基本になっています。
財布にはお札と、カード約10枚ほど、コインケースの方にはコインのみを入れています。

使う時を重視するか、持ち歩く時を重視するか、そこが決め手

自分のことを振り返った時に思うのは、自分は持ち歩く時にいかに小さく、薄くすることを重視しているということです。
元々、そんなに買い物の機会が多い方ではなかったと思いますが、結婚や、仕事での独立などライフスタイルの変化に伴って、なおさら買い物をすることが減りました。
とは言え、出かける際には一応財布は持つので、使う時のことより、持ち歩く時にいかに快適であるかのほうが優先順位が高いように思うのです。
一方、例えば主婦の方で毎日食材の買い出しがあるなど、1日に何回も買い物をする場面がある場合は、やはり使う時(お支払い時)にいかに機能的で手間が少ないかが重要でしょう。
そうなると多少の持ち歩く際の厚み、重みは仕方ないので、使いやすさの優先順位が高くなると思います。

と言うことで、それぞれどちらを重視するかで、
お財布を使う時を重視する → 小銭入れ付き財布
お財布を持ち歩く時を重視する → 小銭入れなし財布+コインケース
という選択を私はオススメします。

今、なんとなく小銭入れ付きの財布をずっと使っている方で、「そう言えば買い物自体はあまりしないかも」「電子決済ばかりだし、持ち歩く時小さい方が大事だな」という方は、ぜひ一度小銭入れなし財布+コインケースというスタイルを試してみてください。

豊田観自

プロフィール

豊田観自   代表/デザイン/製作

1985年 広島県生まれ。
大学卒業後、東京浅草の和太鼓・御神輿を製造販売する会社で営業職として働く。
その経験の中で、多くの「職人」と接して自分もモノを作る仕事をしたいと思い、
より日常的な「道具」を作りたいと考え、革製品のメーカーに転職。
2010年から大阪のレザーブランドで5年半、製造・販売に携わり、2015年独立。
自らデザイン、製作、販売までするファクトリーブランド「TSUKIKUSA」を立ち上げる。
革製品の製造に携わって12年ほど(2022年時点)
「小さい」ことと「使いやすい」ことを両立したお財布など、コンパクトな革小物を中心にアイテムを展開。
クラフトイベントへの出店からはじまり、近年は百貨店催事にも数多く出店中。